残波岬の夕陽と恋人たち
残波岬
愛する ーー
それはお互いに見つめ合うことではなく、
いっしょに同じ方向を見つめることである。
サン・テグジュペリ
フランスの作家、パイロット 1900~1944
『星の王子さま』『人間の土地』の作者
昨年の夏の残波岬。灯台の東側の高くなった岩場で、外国の若い男性(台湾か韓国人)
の観光客が岩の上に模型のようなものを置いて写真を撮っていた。
よく見ると、片手の中に入るほどの、ベンチに座った恋人たちのミニチュアであった。
面白い趣味だなあと思ったが、ふと、いいアイデアが浮かんだ。
ちょうど、夕陽は水平線に落ちていくところ。片言の英語でミニチュアを借りて私も撮影に
挑戦した。
海辺の岩場には多く生えている、いね科の植物ハマエノコロの側にミニチュアを置き、
ベンチに仲良く座り夕陽を眺める恋人たちという演出。
ベンチの高さは4センチにも満たない。夕陽が沈まない前に急ぎ地面に這いつくばって
撮った。ハマエノコロ草の花穂が夕焼けに染まりいい雰囲気になった。撮れた写真を、
ミニチュアの青年に見せると喜んでいた。
夕焼けてみんな詩人になりたがる 岩城順子(茨城県)
夕陽が沈むと雲がわき出し、やがて真っ赤な夕焼けになった。これまで見た中では
最も素晴らしい夕焼けの光景だった。ベンチの恋人たちもよい沖縄の思い出ができ、
さぞ満足したことだろう。
2016.7.23
※ ※ ※ ※
仲良くラジオ体操をする猫。泡瀬海岸の朝。
関連記事