青春の詩

流れる雲

2016年10月20日 23:00

   「僕にとって水泳は仕事。満足感という給料をもらっている」

   一昨日の沖縄タイムス連載記事『時の人』の人物、約53キロの津軽海峡を10時間ほ
   どかけて単独横断した富永俊夫さんの言葉だ。
   富永俊夫さんは73歳。次はドバー海峡横断を見据えていると記されている。これを読
   むと明確な目標と冒険心のない生活を考えさせられる。

   「生きることをやめる土壇場になって、生きることを始めるのでは、時すでに遅iいではな
   いか」とセネカに皮肉を言われない前に船を出そう。  



  
               「青 春」(Youth)
                                 サムエル・ウルマン
                                 (作山宗久 訳)

           青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかたを言う。
           薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、
           たくましい意志、ゆたかな想像力、炎える情熱をさす。
           青春とは人生の深い泉の清新さを言う。

           青春とは臆病さを退ける勇気、安きにつく気持ちを振り捨て
           る冒険心を意味する。ときには、二十歳の青年よりも六十歳
           の人に青春がある。年を重ねただけで人は老いない。
           理想を失うとき初めて老いる。

           歳月は皮膚にしわを増すが、熱情を失えば心はしぼむ。
           苦悩・恐怖・失望により気力は地に這い精神は芥になる。

           六十歳であろうと十六歳であろうと人の胸には、
           驚異に魅かれる心、おさな児のような未知への探究心、
           人生への興味の歓喜がある。君にも吾にも見えざる駅逓が
           心にある。人から神から美・希望・喜び・勇気・力の霊感を受
           ける限り君は若い。


             
    幻の詩人といわれるサムエル・ウルマンの有名な詩である。経営者や教育関係者
    によく引用される詩で、「青春とは」とも題される。
    この詩人には、次のような詩もある。          



             「人生航路の贈物」
                                 
          私はいばらのない道を求めない
          悲しみが消えようとも求めない
          日のあたる毎日も求めない
          夏の海も求めない

          輝く陽光と
          永遠の昼のみでは  
          大地の緑は
          しぼみ衰える
  
          涙の水がなければ  
          歳月を通じて 
          心の奥底は
          希望のつぼみを閉じる

          人生のどんなところでも
          気をつけて耕せば
          豊かな収穫をもたらすものが
          手の届く範囲にたくさんある

          

     サムエル・ウルマンは、ドイツのヘヒンゲンでユダヤ人の両親の元に、1840年
     に生まれ、1924年アメリカのバーミンガムで84歳で死去している。

     『「青春」という名の詩』(宇野 収・作山宗之共著)の本を購入したのは2005年。
     「時の人」の富永俊夫さんの記事を読んで思い出し、埃をはたき本棚から取り出
     した。長い間手にしていなかった。
     
  

         

                                          那覇市首里金城町のアカギ



                                          那覇市首里金城町のアカギ

      

     老木も季節が巡れば青葉をその枝々につける。まさに「青春」の詩にふさわしい。

     この金城町のアカギのような絵になる大きな木は少ない。西原町と南城市に写真に
     撮ったことのある木がある。しかし、枝が切り落とされていたり、周りの環境が変わっ
     ていたりするとがっかりする。ヤンバルの林道でもきれいな樹木を見る場合があるが、
     ローアングルから撮ろうと夢中になって草むらに入りこむこともありハブが怖い。
     
 


          ※       ※       ※        ※         ※

  
                     今日の雲


 えりまき雲 

     雲が襟巻きをしているように見える。


  彩 雲 

    今日も彩雲を見た。カメラを向けシャターを押す。明るすぎ鮮明に写らない。消滅しない
    前に急いで露出を調整して数枚撮る。下部の白トビしている部分は太陽。 



  


 雄大積雲

  



 
   雄大積雲がかなとこのように広がっていくかのように見えた。積乱雲になるかと思って観察
   していたら、やがて、強い風になぎ倒されるように雲全体が大きく横になびき形は崩れた。
   陽はすでに沈んでいたが、しばらく待っていると全体が炎えるように赤く染まった。

   夕陽が水平線上の雲に隠れてしまうときでも、西空に夕焼けが期待できないときでも、東の空
   に雄大積雲のような雲が聳えていれば素晴らしい夕焼けが撮れることがある。日没後も帰らず
   に30分ほどは、西空のみでなく他の方角の雲の様子も見て待つことにしている。
   





           この雲は何に見えるだろうか 
  







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